児童虐待が年間10万件を越えたそうです
躾ができない親が増えていると、いう一方、子供を殺すまで虐待するような事件も起きています、子宝という言葉が、死語と、なった今、躾と虐待の違いを明確にしなければならないとの話がありました、と共に虐待の早期発見、早期対応で虐待の芽を摘んでしまうことが大切だと言われておりました、日頃、稽古という名前の過激の訓練をしているものとして、いささか考えさせられる話の数々でありました。特に江戸川区では、数年前、かいとくん事件と言う虐待による殺人事件が、起きました、噂程度には、聞いておりましたが、詳細を伺いさすがに、考えさせられる事件でした。
この子の母は、15歳で彼を産み、母方の祖母が育てていたらしいとのことです、その際にもネグレクト(育児放棄)の疑いが、あったそうです、22歳の時に母親役が引き取り、継父との生活が、始まりました、9月の初め歯医者から酷い虫歯の状況と顔が酷く腫れているとの報告が学校に入ります、校長、副校長、担任の三名で家庭を訪問し、父親を問いただしたところ、(暴力を振るった、二度としない)と告白がありました、父親も反省しているとのことで、専門職への報告をしなかった事が、次の事件に繋がります、10月に入り、脳挫傷の疑いがあり、都立病院に緊急入院、その際、階段から落ちたという親の話を信じ、背中や足への暴行の跡を医師たちは当局へ報告しませんでした、翌年、帰らぬ人となった、かいとくんの身体には数多くの傷が刻まれており、特に背中にある内出血をした打撲は昨日、今日できたものではなく数ヶ月前前に医師や看護師も気がつかないはずはなく、足の傷は大腿骨が、飛び出るほど酷いもので、あったそうです、講師の方は話されました、誰が悪いということではなく、身体的虐待を疑うべき状況にありながら、何もできなかったところに社会の闇があると指摘されておりました。さらには虐待に対する認識が、不十分であったなどの要因が考えられるとのお話でした。人は面倒くさいという理由で「関わりたくない」という傾向を持っていることも事実です。しかしながら、このケースでは関わらないことが、最悪の結果を導びだしたと言えるでしょう。
私たちが行っているのは、もちろん虐待などとは、全く関係のない武道における稽古、訓練ではありますが、「強いものが、弱いものに力で屈伏させることは、どのような理由があるにせよ、暴力である」という言葉は、真実であり、日頃から武道教育を目標に子供達を稽古する一指導者として、とても考えさせられる研修で、ありました。
真意の程はわかりませんが、とても高名な空手の師範が中学生を、稽古の名の下、虐待としか思われない行為に及び、中学生の身体と心に消すことのできない傷を負わせ、裁判にかけられているというような話を聞くと、同じ職業として恥ずかしく、自らを顧みるしか、ありません。大切な子供を預かる責任の重さを感じながら、指導にあたっていきたいと、改めて決意致しました。