0fbba2da.JPG ・むかしむかしのことですが、
 「窓際族」ということばがあったのでした。
 会社の仕事の中心から外されて、
 してもしなくてもいいような仕事をあたえられ、
 窓際の、みんなに目立たない席に追いやられる。
 そういう人のことを、あわれみをこめて、
 「窓際族」と呼んでいたのだと思います。
 
 いまは、「窓際族」と呼ばれる人はいなくなりました。
 みんなが「窓際族」にならなくても
 よくなったのでしょうか。
 たぶん、なのですが、ちがいます。
 「窓際」に置いておくくらいなら、
 窓の外に行ってもらうほうがいい、
 ということになったのではないでしょうか。
 
・働く人が、仕事場で求められる水準は、
 あきらかに上がっていると思います。
 どう考えても、難しくなっています。
 できっこない次元の優秀さが、求めれている。
 本気で、いわゆる
 「優秀なビジネスマン」を目指したら、
 どこかが壊れるんじゃないかなぁ、と、
 ぼくなんかは思うのです。
 
 でも、正直、「優秀なビジネスマン」なんて、
 ぼくは、まだ会ったことがないです。
 そういうふうな言われ方をしてるらしい人は、
 いくらでもいるのですが、
 実際には、ぜんぜんつまんないです。
 すっごく吹かしてるだけだという気がします。
 
 ぼくが、ほんとうにすばらしいなと思える人は、
 自分や他人の「たいしたことない」ところを、
 よく知っていて、それをまず認めています。
 「たいしたことない人間」が、どうやったら、
 持っている力を発揮して、人を喜ばせることができるか?
 そんな視点で、仕事しているように思います。