気の稽古 二点目の重要事項は「空手の稽古を通じて集中力をつける」稽古です
脳の中にはミラーニューロンというものが、あって動くものを見るとそれと同じ
動きをするのに必要な神経回路が脳内に点火するらしいです。
たとえるならば、親が赤ちゃんを抱いて舌をベロベロと出すとそれを見た赤ちゃんの
ミラーニューロンが神経組織に焼き付けて同じ舌を出す動作をすることで立証されています

古来、武道には「看取り稽古」というものが存在し下手な動きを何万回繰り返すよりも
上手い動きをしっかり見て脳に焼き付ける方が正しい動きに繋がるというものであります。

そのため「気の稽古」ではまず始めに人とあって話す際の目線の置き方、話を聞く際の目線と
集中力を磨きます、その上で看取り稽古における厳しさは黒帯であろうと訓練を受けたものでなければ
完成されません その訓練として移動稽古のように突きを延々と繰り返し「集中」「目線」「対軸」「気合い(呼吸)」
を心身統一状態で行えるよう繰り返し訓練します。

はじめは、なかなか集中できない少年たちが「同じ動作を繰り返すこと」によって徐々に脳のベーター波が安定し
無駄のない集中した動きに変わっていきます。結果的に
一度身についた集中力は勉学においても、人間関係においても格段な違いを表しました。
千脇先生の気のクラスに延々と参加した少年たちが有名中学高校に合格する実証を見るにつけ
空手の新しい可能性を信じて参りました。

さらには、その少年たちの「ものの見方、考え方」が大きく変わっていきました。

今まで空手の目的が「大会で勝つこと」「人よりも強くなって優越感に立つこと」だけだった少年が
明らかに自らの人生観、価値観を変えていったのです、その少年たちは現在でも空手を学ぶ本当の意義を
感じ様々な分野で活躍をしております。

残念ながらそうした流れがある中、結局「成果」だけを求め、ろくに基本の稽古もせずに大会だけを
目標とした生徒は様々な理由をつけて辞めてしまったことも事実です。
人は目に見える結果を求める故に「真の目的を見失う」ということが多々あることを戒めなければならないと
感じました。空手を学ぶ目的は人それぞれで良いとは思います、しかし大会に勝つことだけが目的になってしまっては
空手が持つ本当の意味での宝物を見失ってしまうような気がして仕方がありません。

松栄塾が目的とする空手は「魂の設計」です。

人生のあらゆる苦難、困難、風雪、艱難においても微動だにしない「自分自身」を作りゆくこと
どのような人生の苦境に立たされても、それを強き心の力で乗り越えていく「不動の自分」を作りゆくこと
それこそが「魂の設計」であると思います。

自分事で恐縮ですが私もこの夏、突然の病魔に冒されました。
合宿終了後ごろから体調不良を感じ「めまい、動悸、吐き気、食欲不振」で頭痛、神経痛も尋常でない
状態が続き仕方なく大嫌いな病院へ、そこで出た検査結果はここ数年受けたことのないダメージを表していました。

血糖値が異常に上がり、このままでは心筋梗塞や脳梗塞もあり得るとの診断、また肝臓の数値も入院レベルで
肝硬変や肝臓がんも疑われるとの事でした。自分の生き方すら変えなければならないような状況に
悩み苦しみ絶望のどん底に落とされたような気持ちにすらなりました。

その時に自らに思い返したのは、あらゆる難病、奇病と闘ってきた少年たちとの思い出であり
「こんな事で負けてたまるか」という修行を重ねてきた自信と気の出し方でした
「気が病んで病気」気持ちだけは断じて負けない決意で医者が見せる治療不可能というような絶望的な雰囲気を
頭の中から叩きだし入院できないのなら「絶対安静」の中、自宅の階段14階を毎日10往復朝晩繰り返し
体の重さから吐き気がするほどの駆け上がりや心臓が飛び出しそうなほど駆け下りる運動を一ヶ月繰り返しました。

その結果、1ヶ月で10キロの減量をし度重なる検査の結果、400を超えていた血糖値が二桁に落ち着き
肝臓の炎症も平常に戻り肝硬変や肝臓がんも全く見つからず、すべての運動可能との診断を受けることができました。

やはり人生を左右するものは「心の強さ」であり「気の使い方」であると自らの経験から気づかされました。
厳しい空手の修行に精進することは、自らの物の見方や考え方まで変えていける可能性を秘めていることを
今後とも「気の学習」を通じて多くの少年に伝えていければと考えております。

明日より「気のクラス」を多くの人に見学していただきたい思いでユーストリームで生中継したいと
考えております ご興味のある方は以下のアドレスから御視聴ください。

http://www.ustream.tv/channel/%E6%9D%BE%E6%A0%84%E5%A1%BE-%E9%AD%82%E3%81%AE%E8%A8%AD%E8%A8%88