暗転から一夜明け、快晴の中、第30回松栄塾チャンピオンシップが葛西中学校武道場で
開催されました。練習試合を数えて30回目となる今回の練習試合は、新道場設立記念と言う事もあり
松栄塾オリジナルツーウェイツーマッチに準じながらも、次の松栄塾選手を占う大会となりました。
他団体からは横浜の常勝軍団、極真井上道場、スパーアスリート水谷秀樹先生率いる空手維新
更には毎回試合に参加していただいている妹岡師範の南浦和武道研究会更には最高齢62歳で
出場をされている圓名會 春日部の木村 浩先生など現在の松栄塾選手の実力を測るには
最適な強豪の少年達が集まってくださいました。
結果的には21部門中優勝者9名と開催団体の意地をみせましたが、今後の反省点と課題を多く
残しました。中でも一番感じたことは、かつての少年大会(敦史塾長が少年時代に行われていた)では
一様に足技(蹴り)の上手い子がトーナメントを勝ち上がってきましたが、ルールが洗練されて改正され空手らしく突きの強い選手が試合を優勢に進めるという点です。
顔面への蹴りが直接技ありになる現行ルールでは、長い間、蹴り主体の組手が優勢を究めておりましたが蹴りへのディフェンスが発達し距離感が近いフルコンタクトルールでは、手業の攻撃による
首から下の攻撃力がものをいう段階に入りました。いみじくも今回オリンピックルールとなるであろう
全空連の寸止めルールと完全に相対するルールがフルコンタクトルールであることが、より鮮明に
なっていると言う事でありましょう。
そのうえで下段や中段を効かせる組手をみせてくれた西村匡貴選手と佐々木啓太選手(極真井上道場)の戦いは、現行ルール最高レベルに近いのではと感じました。
松栄カップが本番を目指して、準備のための大会であるとして。このようなハイレベルの組手を
見取り稽古できるのは、とても素晴らしい事だと感じました。
松栄塾で一番光輝いたのは中村一愛選手です。
一愛(ちなり)が活躍する背景には、熱心に応援するお母様(あるとき道場に行くとお母さんが
ビックミットを担いで一愛に気合いを入れてました)と本人の稽古量にあります。
この現代、空手だけやっていれば良いという状況ではありませんが、皆がサッカーだ塾だといっている中、彼には空手とキックしかありません。
一番遠い所から毎日、通う姿は未来の大舞台に立つことを予想させてくれます

更には突然の誘いにも関わらず、不安も隠さず出場を決意してくれた匠原克直選手も
延長三回、最後まで諦めず闘い抜き大きく成長されたと思います。
(動画は後日、公開)
この舞台に立つことは、それだけで松栄塾の英雄であります。
これからも松栄カップを中心に最強軍団 松栄塾再建のため頑張って参ります。
秋には久しぶりの全日本大会を開催できるよう、今後ともよろしくお願い致します。