2月5日 今年初めての松栄カップ練習試合を行いました
道場移転に伴い、会場が狭く他の道場様を御招待できず
身内の試合になりましたが、新しく試合に参加するメンバーも多く
また、インド、韓国、中国といった国際武術総合空手道連盟らしい国際色豊かな
練習試合になりました。
極真空手から始まったフルコンタクト空手の歴史は偏に試合の歴史でありました。
強さの証明をルールの決まった試合形式で行い、壮絶な一本勝ちや技ありで観衆を集め
気づくと毎週どこかで試合が行われているほどのブームとなりました。
自分が若かりし時は試合などと言うものは、ほとんどセミプロと呼べるような
職業空手家か一部恵まれて環境にある人のみが挑戦できる年に数回の大会でした。
今ほど競技人口がいるわけでもなく、だいたい上位に君臨するのは決まった参加者で
三年連続決勝戦が同じ対戦であると言うような事もありました。
現在は少年空手の爆発的なブームとそれにあやかって利益をあげようとする
多くの団体のため、大小様々な大会が存在しております。
競技人口の拡大という点であれば、これは多いに喜ぶべき事であり、特に
一部メジャー団体の不公平なジャッジを改善しようと各流派の団体が審判機構を作り
公平で透明性のあるルールの確立、ジャッジのレベルアップが図られた事は、一流派として
大変喜ばしい事ではあると思います。
しかしながら、先日心から尊敬する達人の師から大きなメジャー団体が分裂をしたとのことを
をお知らせいただき、今後も続くであろう団体分裂を予想してのお話をお聞かせいただきました。
亜流の団体がひとつに纏まり、メジャー団体が分裂を繰り返すのも歴史の淘汰であるとは
思いますが、もともとの老舗である団体が衰退していく現実を悲しまれているような
お話でありました。
今のように何百人もの全日本チャンピオンが存在してしまう、フルコンタクト空手界の
現状はオリンピックで勢いを増している伝統派空手道連盟に益々、差をつけられてしまうのではと
危惧をするのは自分だけでしょうか。
少なくても空手を生業とする以上、自らのアイデンティティは保ち、組手だけでは決してない
空手の宝物を次世代に継承しなくてはいけないのではと感じます。

今回は実験的に型の試合をまず行い、その後組手をする変速ルールで試合をしました。
型で勝ち組手で負けた場合(その逆も)ジャンケンで行う種目を決め決定戦を行う
新ツーウェイツーマッチです、これならば組手が苦手でも型で勝てば優勝できる可能性も
あり、事実、型で頑張った子が組手の強い子を破ると言った事も起きました。
今後、ますます型の重要性が認可されていく中、新しい試みで常に変化進化をしていける
総合空手を確立して参りたいと思います。
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写真は昨年の松栄カップ