前期昇級昇段審査が、静かな緊張と熱気の中、幕を閉じました。
今回もまた、松栄塾のマットの上には、言葉では言い尽くせない“心のドラマ”が刻まれました。
最年少の駒橋樹くん。
日頃は少しはにかみ屋で、声も小さく、控えめな彼が――
この日だけは違いました。
迷いを振り払い、堂々と前を見据え、一挙手一投足に魂を込める姿。
その姿に、私たちは「人は勇気を持った瞬間に変わる」という真実を見ました。
組手に苦手意識を持っていた山本沙千ちゃん。
自分より大きな男の子を前にしても、一歩も引かず、真正面から立ち向かいました。
恐怖を乗り越えた先にあったのは、見事な判定勝ち。
さらに型では、松栄塾一といえる演武。
技の正確さ以上に、彼女の覚悟が、道場全体を震わせました。
初審査に挑んだ関川翔太くん。
限られた稽古回数の中で必死に積み重ね、基本型をやり遂げました。
完璧ではない。
しかし、全力でした。
そのひたむきな姿勢が、見事な昇級へとつながりました。
上級の部。
シュレスタ・アイリナちゃんは、五人組手という試練に挑み、最後まで気迫を失わず、飛び級で茶帯へ。
汗と涙の中に、確かな成長がありました。
そして、茶帯の新田悠真君、木村悠之介君。
五人組手を堂々と完遂し、最高級である一級を勝ち取りました。
その姿は、後輩たちにとっての道標そのもの。
努力は裏切らないことを、身をもって証明してくれました。
凖初段の新里豊道君。
五人組手に立ち会い、ついに正式な初段へ。
その歩みは、覚悟の積み重ねでした。
初段承認審査に臨んだ松本有隼君、樋口希采音さん。
次元の違う型。
それは単なる技術ではなく、精神の結晶でした。
黒帯承認――その瞬間、会場には言葉を超えた感動が満ちました。
今回の審査で問われたのは、強さの“形”ではなく、心の強さでした。
逃げたい自分に勝てたか。
苦手から目を背けなかったか。
諦めず、最後まで立ち続けられたか。
一人ひとりの弱点が明らかになり、同時に、一人ひとりの可能性もまた、はっきりと姿を現しました。
松栄塾はこれからも、技術の向上だけを追い求める道場ではありません。
魂を育てる道場であり続けます。
少年たちの涙は、未来への種。
挑戦の歴史は、感動の歴史。
このマットの上から、また新たな物語が始まります。
「松栄塾新体制」
松栄塾婦人部長 松本美和
松栄塾少年部長 松本有隼
松栄塾女子部長 樋口希采音

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